第2回発達性ディスレクシアの集い
2016 / 10 / 17 ( Mon )
2016/08/28(日)茅ヶ崎地区コミュニティセンターで、バオバブの樹主催の第2回発達性ディスレクシアの集いを開催しました。
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本集いは、中学生、高校生に成長して自分の特性を理解して表現できるようになった発達性ディスレクシア当事者たちと、発達性ディスレクシアで苦労しているこどもたち(小学生)の交流の場を作ることで、ディスレクシアのこどもたちに文字で苦労しているのは自分たちだけではないと共感し、そこから、ディスレクシアと共にどう生きていくかを考える力をつけて言ってもらうことを目的としています。
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◆◆◆文部科学省の再現ドラマを観て、自分の体験を語ろう!◆◆◆
最初に、文部科学省が制作した発達性ディスレクシアについての再現ドラマ動画を見ました。
主人公で読み書きが苦手なたかしくんが授業でつらい思いをしているシーンを観て、お兄さんたちが自分の体験を話してくれました。音読の宿題、テスト、すべて読み書きが必要です。その後、こどもたちはそれぞれ自分たちを振り返り、自分の体験を話しました。こどもたちが自分の体験を話している間、親は自分のこどもの様子を話し合いました。
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動画の中で、「板書は丁寧に、チョークの色を変える、漢字の各パーツを音声言語化する」などの工夫を聞いて共感できたこどもたちもいました。
また、「宿題はノートに書いてくるもの、という先入観がありますが、それ以外の方法もあります。今はまだ一般的ではありませんが、宿題をICレコーダーなどで録音するなど、電子機器を使って工夫することもできます。」と聞いて、希望をもったこどもたちもいました。


◆◆◆音楽タイム◆◆◆
自分の体験を振り返った後は、音楽でリフレッシュです。
音楽は心を癒してくれます。
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音楽を教えてくれるのは、HappyMuse(はぴみゅーず)から来てくれた松田先生をはじめ5名のみなさんです。
HappyMuseは、フィギャーノート(Figurenotes)というフィンランドで開発された楽譜の普及を推進している会です。
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最初はウォーミングアップに音楽に合わせて身体を動かしました。跳んだり跳ねたりぐるぐる回ったり、みんな楽しそうでした。
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いよいよフィギャーノートが出てきました
フィギャーノートは、音程を色で区別し、音の長さを線の長さで表しているので、楽譜を読めない人でも楽器を演奏することができます。
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トーンチャイムを使い、みんなで「小さな世界」を演奏しました。それぞれ自分のもっているトーンチャイムと譜面の色が同じ時に鳴らせば良いので、とてもわかりやすいです。音を止めるには、先を押さえれば止まります。きれいな音色にこどもたちは大喜びです。
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次に鍵盤ハーモニカやリコーダーでフィギャーノートの体験をしました。HappyMuseの人が個別にフィギャーノートでの演奏の仕方を教えてくれました。
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◆◆◆お兄さんたちへの質問コーナー!◆◆◆
最後は、お母さん、お父さんから、お兄さんたちへの質問コーナーです。
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◆ QUESTION ◇◆◇◆ ANSWER ◇◆◇
どういうふうに英語の勉強した?・ 聞いて内容を理解したり、ゲームで覚えたりした。でも書くのだけはどうしても苦手だった。(18歳男子)
・ 提出物だけは頑張って書いた。(中3男子)
・ 形で覚えた。(高2男子)
こども(小学生)が、頭の中に消しゴムがあると言うのですが・・・。どう工夫したら良いでしょうか。・ 1つのことに集中しているときに、後でいいからこれやって、と別のことを言われると忘れてしまう。メモを取って、携帯でアラームを2回ならしたりして忘れないように工夫している。(18歳男子)
・ 小学校のときは、電気つけっぱなしでよく怒られた。けど、今はたまに扇風機つけっぱなしだけど、出る前に忘れていることないかチェックできるようになった。(中3男子)

・ 忘れん坊タイプと忘れないタイプがいます。持ち物の忘れ物が多い子もいれば、言われたことを忘れてしまう子もいます。成長とともに自分で工夫できることも増え、忘れ物が減っていく場合も多いです。(沖村先生)
うちの子は、19歳になって初めてディスレクシアだとわかった。「今までつらいのに頑張ったね」と言ってあげた方がよい?・ ショックで自分の中で整理できない。でも、文字がつらいって思っていたのが、理由がわかりほっとする部分もあると思う。(18歳男子)

・ ずっと自分の努力が足りないからと思っていたかもしれません。「どうせバカだからできない」出会った時にそんな表現をする子は結構います。でも理由がわかり、最初は混乱しても、理解して前に進めるようになることも多いです。(沖村先生)
日常生活で困ることはありますか?・ 日常生活では書類系が大切。名前だけじゃなくて住所も書かなきゃいけないものが多い。今でも住所まで書くときは緊張する。メモをとれ、と言われてもかけないので暗記する。でも途切れ途切れになる。(18歳男子)
・ 郵便局でハンコがないときにサインしようとしたが、パニくった。(高2男子)
苦手なことはありつつ、でも頑張れるようになるには、どんな経験、出会いが必要?・ 周囲の理解、専門家のサポートだけじゃだめ。一番大事なのは自分で自分のことを理解していくことだと、Fくんが話してくれました。そういう風に周りがサポートすることが大切です。(沖村先生)

・ 自分のことを理解できないと、周りがこれをやろうと与えてもやる気にはなれない。まずほぐすことが必要。(18歳男子)
・ 自分を理解してくれる人がいると、気が楽になってやる気が出てくる。(中3男子)



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発達性ディスレクシアって知っていますか?~STの立場から
2016 / 04 / 23 ( Sat )
※再生ボタンを押すと、音声読み上げをします。

茅ヶ崎市障害福祉課主催の自立支援協議会に、バオバブの樹の沖村先生が講師として登壇しました。
発達性ディスレクシアって知っていますか?~「STの立場から」と題して、発達性ディスレクシア当事者のSくん、Fくんも一緒に発達性ディスレクシアの人たちの「心の声」を届けてくれました。
参加者は、地域で支援をしている事業所の人たちで、約30名の参加者がいました。

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発達性ディスレクシアのこどもは、読み書きが全くできないわけではありませんが、スピードが遅く、間違えも多くなってしまいます。そのスピードと正確さの問題が学習全般に影響を及ぼしてしまうのです。

Sくんが教えてくれた「恐怖の負のスパイラル」です。

負のスパイラル:授業中に先生が黒板に何か書く⇒板書しようとする⇒先生が話をする⇒先生の話を聞きながらノートを取ろうとすると、字はメチャクチャになってしまい、先生の話も理解できない⇒先生が黒板を消して、次の内容に移ってまた黒板に何か書く。(最初に戻る) border=
Sくんにとって、授業の板書は大変です。「書く」作業に対してものすごく集中しないと、読める字が書けないのです。
がんばって、がんばって、先生の話を聞きながら板書しようとした結果として・・・先生の話も理解できず、ノートの字は自分でも読めないような字になってしまい、授業が理解できなくなってしまう。勉強したいのに勉強できない、つらい思いをしてきました。


Fくんも、板書では苦労してきました。
負のスパイラル2:前を見て黒板を見る⇒ノートに書こうとして下を向く⇒その間に黒板の内容を忘れている⇒もう一度前を見て黒板を見る(最初に戻る)
「よく、苦手なんでしょ、やらなくていいよ、と言われるが、やりたくないわけではない。自分に合った方法で勉強したい。」と、Fくんが教えてくれました。


苦手な練習は、何度も繰り返しても習得できず、「骨折り損のくたびれ儲け」で嫌いになってしまいます。そして、拒否感、抵抗感を生み出してしまい、本人の「学ぶ意欲」を減退させてしまいます。でも、「苦手なんだから、やらなくてよいよ。」で良いのでしょうか?当事者たちもそういう配慮は望んでいません。苦手なことに対して、その本人に合った「確実に知識を得ることにつながる」プロセスで、学んでいきたいのです。

学校の先生の理解のある対応として、授業中、ノートをとるための時間を作ってくれて、「聞く」作業と「書く」作業を分けてくださる先生もいます。
プリントを活用してくれて、書く作業を減らしてくださる先生もいます。
読み書きの苦手なこどものための配慮をクラス全体にしてみたら、他にも助かるこどもがいた、と気が付いてくださった先生もいます。
そのような理解のある先生が少しでも増えていくように、バオバブの樹はがんばっています。


「社会に出たらそんな配慮がないから」という理由で、学校では必要な配慮が受けられないことも多く、社会が変わらなければ学校は変わらないのです。
日本の社会全体に、「苦手なことは努力で克服しなければならない」という考え方が広く根付いていますが、努力して克服できることならば努力した方が良いのですが、努力しても克服が難しい苦手に対して努力を強いられたら、そのこどもは追いつめられてしまいます。追いつめられてしまうと、別の分野での能力はあるのに、その能力を伸ばせず道が閉ざされてしまいます。
苦手なことの克服を目指すのではなく、得意なことを伸ばす教育、社会を目指して、バオバブの樹はさまざまな方面で理解を求めていきます。


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発達性ディスレクシアの集い
2015 / 09 / 07 ( Mon )
※再生ボタンを押すと、音声読み上げをします。

8/23(日)に、バオバブの樹主催の第1回発達性ディスレクシアの集いを開催しました。

本集いは、中学生、高校生に成長して自分の特性を理解して表現できるようになった発達性ディスレクシア当事者たちと、発達性ディスレクシアで苦労しているこどもたち(小学生)の交流の場を作ることで、ディスレクシアのこどもたちに文字で苦労しているのは自分たちだけではないと共感を持ってもらうことを目的としています。

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◆◆◆はじまりのゲーム◆◆◆
最初にウォーミングアップに円めくりのゲームをしました。
2チームに分かれて、円を自分のチームの色にひっくり返します。
どっちが勝ったかな?

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◆◆◆読み書きの苦手なところ、大変なところ、好きなところなど話そう!◆◆◆
こどもたちは普段どんなことに困っているのでしょうか。言語聴覚士の先生や中学生、高校生に成長したお兄さん、お姉さんと一緒に、こどもたちにいろいろ意見を出してもらいました。
  • 漢字を書いて覚える・・・って意味がわからない(書いても覚えられない)
  • 先生が話していると書くことを忘れちゃう
  • どこを読んでいるかわからなくなる
  • できない自分を認めたくないから頑張るけど、できない
  • ドリルをノートにうつしてやれっていうのがヤダ
こどもたちは学校生活の中で、様々な困難を抱えています。

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こどもたちが意見を出している間、こどもたちのお母さん、お父さんは、親のグループで、子育ての大変さや大きくなったお兄さん、お姉さんに質問したいことを付箋に書き出しました。
  • 今よりもうちょっと頑張ればできるのではないか?と思ってしまう
  • あせってはいけないと思えば思うほどあせってしまう
  • 新学期に担任はどんな先生にあたるのかドキドキしてしまう
  • どうしたらできるのかとぐるぐる考えてしまう
  • 宿題をどこまでやらせたらいいか悩む。学校の先生は「出来るとこまででいいよ」と言うが、それはどこまでやらせればいいのか余計悩む
親だって、悩み、苦しんでいるのです。悩みながら、どうしていったら良いのか模索しています。

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集いを見学に来てくれた小学校や中学校の先生たちも、質問したいことを付箋に書き出しました。
  • 「これは助かった」と思うこと、「これはいやだった」と思うことを教えてください
  • 友達に対して自分の特性を先生にどう説明してほしかったですか
  • どのようなことに難しさを感じているのかをもっと知りたいのですが、どのように聞いたら良いですか
  • 小、中学校時代に先生から言われて嫌だった言葉、嬉しかった言葉を教えてください
  • 漢字学習について 他の子と同じ量、同じ教え方だと、きびしい。どうしてほしいのかな
先生たちも、どのようにサポートしていったら良いのかいろいろ考えて工夫しようとしてくれています。

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◆◆◆音楽であそぼう◆◆◆

お昼休みを挟んで午後は「音楽であそぼう!」です。音楽療法士の松田先生と一緒に、最初にいろいろな太鼓をたたきました。
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次はハンドベルの演奏です。発達性ディスレクシアの子は譜面を読むことに苦労することが多く、音楽は好きだけれど、譜面を読まなければならないのは苦痛で、学校の音楽の授業が苦痛なことが多いのです。
そんな譜面を読むことが苦手な子どもたちがみんなでハンドベルの合奏を楽しめるよう、バオバブの樹では、譜面も工夫しています。
下の写真にある楽譜は「フィギャーノート(Figurenotes)」といって、音程を色で区別し、音の長さを楕円の長さや線の長さで表しています。
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音楽を感じながら、コラージュの森も作りました。
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午前中、心の中のことをことばで表現したこどもたちは、午後は、文字でもことばでもない音楽とアートで自分を表現しました。

◆◆◆質問コーナー!◆◆◆

最後にこどもたちはおやつタイム。その間に親、先生たちはお兄さん、お姉さんへの質問コーナーです。
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音読が遅いとイライラして怒っちゃう。怒っても何も良くならなくてさらに落ち込む。
(母からの悩み)
落ち込まずにどんな方法でやったら学べるのか一緒に考えてほしい。親とは一緒に考えられない反抗期の時期もあるので、その時は大目にみてあげてほしい。

沖村先生からの補足:
頭では大体理解していることが多いです。音声につなげることでわからなくなる子も多いので、黙読で読ませてみて内容が理解できるか、または読み上げてあげたら理解できるか、その子にあった方法を見つけてあげてください。音読だけで判断しないであげてほしいです。
「今日学校どうだった?」って聞いても「うーん、・・・覚えてない。」。何も教えてくれないので、学校での出来事がわかりません。
(母からの悩み)
勉強が大変で、楽しかったことは何も覚えていない。どれだけ読んで書くのが大変か理解してほしい。
タブレットがやっぱり良い?
(先生からの質問)
キーボード入力のほうが速く、読める字で記録できる。(自分で書いた文字だと、あとで読めないことが多い。)

授業にパソコンを持ち込んだことがある。でもゲーム等に気が散ってしまうので、今はやめて手書きで頑張っている。

タブレットはよい。すごく武器になる。

授業に一人だけタブレットを持ち込むと、小さい子だと周りからなんでなんでって聞かれると思うのでそれもつらいと思う。
見やすい文字が知りたいです。
(先生からの質問)
基本的に黒板は無理。人が書いた文字は人によって形が違うので、見やすくはない。前を見て黒板を見る。その後ノートに書くのに下を向く。その間に忘れている。

テストは行間があいている方が読みやすい。フォントは統一してほしい。重要なところは大きくするなどしてほしい。
理解してくれる人はたくさんいる?理解してくれない人には自分から関わりたくない?
(先生からの質問)
理解してくれる人はいるが、理解の方向が違うことがある。書くの苦手なんでしょ。だから書かなくていいよ。と言われるが勉強したくないわけじゃない。方法を工夫して勉強したい。
先生や周りの人にサポートされて良かったところは?
(先生からの質問)
漢字のフリガナとかはよかった。でも結局周りの友達になんでお前だけ、と言われる。別教室にいたときもあるが、どこ行っていたんだよ、と言われる。高校生くらいになると理解力がでてくるが、小学生、中学生では難しい。どのサポートが良いかではなく、サポートなしでもその子にとって居心地の良い教室作りをしてほしい。

国語の漢字テスト以外ではテスト用紙にフリガナがあったって良いと思う。社会や理科でも漢字指定の問題があって、漢字で書かないと×になる。漢字指定でなくても、社会の人物名をひらがなで書いたら三角にされたことがある。漢字テスト以外では、漢字で書いてもひらがなで書いても同じ扱いにしてほしい。


今回の集いで、こどもたちがどんなことに苦しんでいるのか、まわりはどうしていったら良いのか、こどもたち、親たち、先生たちの相互理解を深められたと思います。
こどもによって、苦しんでいることは様々で、サポート方法もその子にあったサポート方法はそれぞれ違います。どうしていったら良いか、すぐには答えはでませんし、これが正解という解答もありません。でも、こどもたちは理解してもらえるだけで、少し楽になります。こどもたちは自分のことをわかってほしい、学校の先生や親はこどもたちを理解したい、という気持ちをお互い強く持っています。少しづつでも理解していって、こどもたちが楽しい学校生活を送れるように、この「ディスレクシアの集い」を継続していきたいです。


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用語説明
2015 / 09 / 07 ( Mon )


◆発達性ディスレクシア(Developmental Dyslexia)

発達性読み書き障害
LD(学習障害)の中核をなす障害です。知的な遅れはないのにもかかわらず、文字の読み書きに苦手があります。
全く読めない、書けないわけではありませんが、文字を読み書きするスピードが著しく遅く、間違えも多く、すらすら読んだり書いたりすることができません。
脳の認知スタイルの違いにより本人が努力しても文字の習得に困難がありますが、周囲には努力していないと思われてしまう、理解されにくい障害です。

詳しくはこちらこちらを参照してください。(外部のサイトになります)



◆言語聴覚士(ST)
Speech-Language-Hearing Therapist (ST)と呼ばれ、リハビリテーション専門職に分類される国家資格です。
主に、医療、福祉、教育の現場にいて、ことばのことで心配を抱えておられるお方のお役に立つのが仕事です。
守備範囲は、ことば、コミュニケーション、摂食(飲むこと、食べること)に関することなど、口周り関係のことを幅広くカバーしています。



◆フィギャーノート(Figurenotes)
フィギャーノート(Figurenotes)はフィンランドで開発された五線譜の「形象音符表記技法」です。
これまで五線譜を読むのが大変だった人でも音符を、色と形で表しているので、簡単に演奏できます。

詳しくはこちらを参照してください。(外部のサイトになります)









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発達性ディスレクシアっていったいどんなこと?
2015 / 02 / 22 ( Sun )
2/20(金)のPM6:30~9:00に、「こどもの応援団になろう!!」講座 第17回目を開催しました。

この講座は、主に、茅ヶ崎市内、周辺のこどもを対象とする現場(幼稚園教諭、保育士、小学校教員、中学校教員、医療・福祉相談機関従事者など)の方向けの研修会です。知識を得るだけでなく、共に学び、こどもを中心に繋がり合うことを大事にしています。

困っているこどもたちが、どうして困っているのか、どうしたら、安心して毎日を送れるのか?親御さん、こどもたちに関わる、幼稚園、保育園、学校の先生、相談機関、医療機関、民間施設の専門職・・・みんなそれぞれが日々悩み、がんばっているのだと思います。みんながそれぞれの立場でどんな応援をしているのか、もっとお互いに理解し合い、連絡を取り合い、つながって支え合える態勢をこの地域に作れれば、もっとこどもたちと親御さんが安心できるはず。そんな思いから始めた応援団育成講座です。

第17回目は、「発達性ディスレクシアっていったいどんなこと?具体的に困っていること、必要なことを話し合おう!」
と題して、バオバブの樹 ことばと読み書き すーふで言語聴覚士としてたくさんのこどもたちを支援している沖村先生が主宰となり、ゲストに発達性ディスクレクシアとともにしなやかに生きる若者たちを招いて、総勢70名の参加となる大変活況な研修会となりました。
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ゲストの若者たちは、高校2年生のSくん、Fくん、中学3年生のYくんの3名です。彼らは、自分の様につらい思いをしているこどもたちが正しく理解される助けになれば・・・という思いで、バオバブの樹の活動に協力してくれています。
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2014年12月10日に日テレの世界仰天ニュースで「ディスレクシア」が取り上げられ、画期的なことではありましたが、改めて「まだまだ本当に知られていない」ことを実感しました。

今回のゲストの若者たちは、もっとディスレクシアが知られていない時に小学生時代を過ごし、たくさんつらい思いをしてきました。沖村先生と出会い、自分がディスレクシアだと知り、学校へ働きかけた中学時代も、決して楽な日々ではありませんでした。これからの日々もきっと平坦ではありません。それでも、前を向いて、しっかりと自分たちの経験を伝えてくれる姿はとても素敵でした。

何度も同じところを読んでしまう。
字がいっぱいあると動いて見える。
音読すると意味がわからなくなる。(黙読の方が楽)
ノートをとるのに時間がかかる。
書きたい字がスラスラでてこない。
やればできる!と言われてしまうが、できるまでにものすごく時間がかかる。
がんばって覚えた漢字も、1、2ヶ月経つとかなり忘れてしまう。

こどもたちは常に十分すぎるほどがんばっています。

ディスレクシアの子の存在が当たり前に知られ、当たり前のように「学び」を守ってもらえるような、学校、社会になることを願っています。

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